貧乏人は「街」へ出ろ!

荒木経惟に代表されるスノッブな写真家が愛好するスナップ撮影の舞台です。「街撮り」というといわゆる街中で行われる盗撮、犯罪行為を指しますから注意してください。

街中のスナップ撮影はお金がほとんどかからない

野鳥や雄大な自然風景を撮影するのと異なり、思い立ったらすぐに出かけられ、APSの小さなミラーレスで事足り、それ以上の装備がほとんど求められません。ましてや円安であらゆるモノが値上がりしている昨今、新たな撮影機材をこのタイミングで買い足すのは難しいと考える人が多いでしょう。そういう時はサブ機を持ち出して、街のトマソンや、海沿いの漁船でも撮ればいいんです。こういうご時世でしか撮れないものが必ずみつかると思います。

撮影に向いている街、向かない街

カメラを持って出かけたら数分でポリスが駆けつけ職質されたでござる、という面白くない展開を避けるためにも、撮影に向く街と向かない街を知っておくべきです。

東京下町

下町っ子は写真慣れしています。ほんとうにどうでもいい路地にまでカメラぶらさげた人が入り込んで来るのでしょう。ただし、下町の撮影にはちゃんとマナーがありますから、あまり自由気ままに撮りまくっていると、通報60秒で警官が飛んできます。都内は警察官が多いですから甘く見ないでください。

白楽

観光地のある街、都市

鎌倉は街自体が観光地ですから、そこから若干離れた北鎌倉あたりがお勧めです。あるいは島根の松江城下街、広島、沖縄。私の地元福岡などは町中が綺麗でどこもかしこも被写体になります。歴史的文化財も多く、裏路地も綺麗に整備されています。但し、福岡は危険地帯、危険な時間帯などがあります。関東などと同じ感覚で歩いていると、昼間は人も居なかった通りがモガディシュのような無法地帯と化し、身ぐるみ剥がれたり港に沈められたりよくあるので、案内もなくふらふら訪れるのはやめましょう。

櫛田神社

西東京

撮影する価値が最も低い土地が西東京です。私は長い間住んでましたから確実に価値がないと断言できます。なぜだかわかりませんが、高幡不動尊も含めて歴史的価値を感じる風景がまったく見られず、そこで暮らす人々の息づかいなど全く聞こえてきません。更に言えば名古屋や高知などの影に隠れて知られていませんが、道が狭いのにどこ行っても運転がめちゃくちゃ荒っぽいです。

西東京は工業化された地域か、あるいはベッドタウンしかないですから、撮影対象になるような歴史的倦怠感を感じなくても不思議ではありません。日中、住人は都内へ仕事に出かけて誰もいないのですから。

高幡不動尊

中途半端な田舎

私の住んでいる地域の近所などがそうですが、こういった微妙な田舎、電車に乗れば30分で都心まで出られるような中途半端な地域は、カメラを持ってフラフラしてるとすぐ通報されます。それに、私がそういう人を見かけたら通報します。「変な人がカメラ持って街中フラフラしてます、空き巣の下見じゃないですか?」と。

中途半端な田舎町というのは、丁度人が集まるところとド田舎の間に作られたばかりのニュータウンであり、昭和より以前の歴史はありません。

いつかは飽きる

街で写真を撮るということは、結局いつかは飽きます。同じような風景が続くのが日本ですから、近所でも、40km離れた街でも、そう変わりはありません。そのうち出かけることが面倒になってきます。

そうなったときに、次に撮りたいと思えるなにかを見つけ出していないと、写真そのものに飽きてしまいます。街、という被写体を写真撮影の中心に据えることはあまりお勧めできません。

長瀞