あえて最初からフルサイズ機
これから写真を初めて「途中で諦めない」という覚悟ができるのであれば、中途半端なカメラを買うくらいなら最初からフルサイズ機を買ってしまう方が良い選択肢と言えます。10万で入門機を買って、APSの交換レンズに更に20万ほど費やした挙句、結局40万でフルサイズ機を購入すると、合計70万かかってしまいます。
Canon EOS 5D mark3 + Sigma 24-70mm F2.8
カメラ趣味のある人の多くが最初にNikonをお勧めしてくると思われますが、それは「カメラで写真を撮るという所作」が好きな人のための機械であって、写真そのものにフォーカスすると、キヤノンの発色が最も多くの人の思い出に近い色になるとおもいます。
35万未満で揃うかなり安価なフルサイズの組み合わせです。
センサー
測光を失敗すると容易に白飛びしてしまいますが、基本的に白や明るい色合いに強く、人物の肌の発色や赤色の表現が非常に鮮やかで、ブライダル系、ファッション系の写真はだいたいキヤノン機で撮られたものがほとんどです。初心者や普通の写真好きな人が「大きなフルサイズ一眼レフ」に期待する写真は、そういったパッと見たときに美しいと感じるタイプのものが多いようです。
レンズの焦点距離
24-70mmというレンズは、24mmという広角、35mm、50mmという標準レンズ、70mmという中望遠の3タイプのレンズがひとつになっており、通しでF2.8という明るさをキープしています。キヤノン製の同じ焦点距離と絞り値のレンズは20万近くしますが、シグマ製は9万未満です。純正にくらべると若干フードの作りなどが甘いのですが、写りそのものは、とくにボケ味においてシグマ特有の溶けるような柔らかさがあります。
短所
ある程度事前に覚悟すべきことがあります。
故障しやすい
Canon機は全般的にNikon製より故障率が高いです。ミラーが外れたり、マウントが緩んだり、細かい調整も含めるとあっという間に修理伝票の山になってしまうことがあります。もし仕事で使うことになった場合、サブ機は絶対に必要です。
測光が難しい
他のフルサイズ機に比べて測光に失敗するケースが非常に多い印象です。露出補正をいくらかけても明るすぎたり暗すぎたりするので、仕事でどうしても撮り直しがあまり行えない場合などはオートブラケットで撮影せざるを得ません。測光に関してはそもそも私が知らない解決策があるかもしれないですが…。
連写が遅い
7K画像を撮影する等倍光学顕微鏡NikonD800と同じくらいの連写性能しかありません。実際あまり気になる場面はありませんが、5Dmk3のCMでは「チャチャチャチャチャ」と軽快に連写できるかのようなシャッター音が響いていて、これから購入を検討する人に間違った印象を与えてしまいますが、実際あんなに速くありません。ついでに言うと、シャッター音は篭っていてハリがなく、写真を撮った感が薄いです。
重い
フルサイズ機なので重いです。特に24-70mmは想像以上の重量感です。気軽に持ちだしてまちなかでスナップという使い方をするカメラではないと思います。
価格:305,132円 |